「中小企業家しんぶん」2003年 8月 5日号より
理解と共感の輪広げて
保証協会、信金と懇談 ともに学びあう関係に【静岡】
府下で初めて 富田林市で意見書採択【大阪】
「金融アセスメント法」制定へ向けた活動で、各同友会では地域金融機関にその理解を求めるため、積極的に懇談会を行っています。地方議会での意見書採択もすすみ、大阪では初めて富田林市で意見書が採択されました。静岡と大阪の状況を紹介します。
保証協会、信金と懇談
ともに学びあう関係に【静岡】
静岡同友会は7月に相次いで金融機関との懇談を行いました。
3日には県信用保証協会と懇談。協会からは「倒産廃業が増え、代位弁済額が激増し、全国52協会中32が赤字。このままでは信用補完制度が機能マヒする。国の政策・制度のあり方、中小企業に役立つ仕組みについて意見を寄せて欲しい」と話しました。同友会からは保証料軽減、静岡銀行が保証実績の4割を占めているが信金・信組の保証を増やすべきであること、銀行は部分保証を増やし、借り換え制度普及を図ることなどを要望。今後も意見交換していくことを確認しました。
このあと県内14金庫中2金庫と懇談。11日には「しずおか信用金庫」と懇談。金庫からは「金融アセスの目的に同感、目利き機能を強化し、中小企業、地域経済再生に貢献したい」と話し、人材育成などは共通課題、地域経済活性化に向けてできることから共同することを確認しました。
また、22日には「静清信用金庫」と懇談会。金庫からは支店閉鎖をせず顧客の利便性を大事にしており、保証つき融資も他行に比較して少ない。経営者も金融について習熟し、着実に経営改善を進めて欲しいと話がありました。
金庫側の誠実な対応に参加者は改めて経営者としての責任や経営環境改善活動の大切さを認識しました。
府下で初めて
富田林市で意見書採択【大阪】
7月18日、大阪府下で初めて富田林市議会にて金融アセスメント法制定を求める意見書が採択されました。大阪同友会では、一昨年の経営者1万名署名に続き、昨年は一般署名10万名を達成。議会に対する意見書採択の要請運動はこの春より始められました。
これまで、大阪府、大阪市をはじめ15の市町村に意見書採択を求める要望書を提出。富田林市など大阪南部の7市3町1村をエリアとする河南支部では、6月の役員会で各自治体に要請に回ることを決定。支部長を先頭にこれまで週1回のペースで各自治体議会を回りました。特に、地域に根ざした中小企業の多い特色を生かし、知り合いの議員や市長に直接趣旨を説明。
「大阪は一番景気が悪いのにこのような意見書は大いに出さないといけない」など、賛同する意見が相次ぎました。他の議会でも同様の意見が多く出されているので、今後に期待がふくらみます。
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