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調査

みずほ銀行問題に関する聞き取り調査・中間報告

2002年 4月17日

 東京同友会が、「みずほ銀行」のシステム障害の影響について会員企業に聞き取り調査を行い中間報告を発表。企業側からのその影響調査をしたものがほとんどないだけに、マスコミから注目を浴びています。みずほ銀行宛てに送付した、聞き取り調査の中間報告の全文を紹介します。

 

みずほ銀行問題に関する聞き取り調査・中間報告

 ご承知の通り、みずほ銀行の社長は、国会にて「実害はない」と説明をしていました。中小企業に実害がないのか、4月15、16日、会員企業に聞き取り調査を行いました。

 下記、中小企業経営者の生の声です。

「毎月15日振込みのアルバイトの給料が本人からの申し出で8件未振込みと判明。みずほからは何の連絡もなく不親切極まりない」(ガソリンスタンド経営)

「顧問料の自動引き落とし依頼で、みずほ関連で引き落とし不明が70件、金額は300万円弱でした。その額は私共には入金されません。困りものです。」(税理士事務所)

「売上の92%は「みずほ」の口座振替。5日振替の結果通知が11日になって届いたが、まだ、旧第一勧銀分の全部〈売上の約10%〉が未確定になっている。」(社会保険労務士事務所)

「当社の支払いが相手に記入されず未払いの通知電話が数件ありました。経理課で何回か確認して納得してもらいました。最初は銀行のトラブルを理解してもらえませんでした。また、旧DKBの入金の確認が遅れて資金繰りに影響がありました。これを実害とはいわないのでしょうか?」(警備会社)

「3月25日に旧第一勧銀の某支店へ行ったらATMでの振込みができませんでした。他の支店に行けばOKかと問いただすと、全店でトラブルとのこと。普通なら機械の統合は1カ月ぐらい延期するのに、危ないぞと思っていたら、やっぱりでした。今やコンピュータのトラブルで会社経営が危なくなるのは、中小企業でも認識している昨今なのに、経営陣の危機管理意識の無さは飛びぬけています。コウベヲタレルイナホカナでは済まないでしょう」(ソフトウェア会社)

「ファイナンス会社経由でのガス料金は全額引き落としができないとの通知がきました。ファイナンス利用の割合は幸い少なく約40万円程度」(ガス管理会社)

 他にも未入金のままになっているという例はありました。また異口同音に、表面にでていない問題があるのではと不安感を表明しています。連休前後の混乱を考えると、みずほの口座利用を回避する動きになっています。

 今回の聞き取りはまだ一部であり、今後まだ被害情報は増えると予想しています。大手が賠償請求を検討している中、中小企業でも意見収集が必要だと考えています。最終報告は5月2日の予定です。

「中小企業家しんぶん」2002年5月5日号から

調査 資料 対話 シリーズ「どうする政策金融Q&A」 シリーズ「どうなる金融〜不良債権最終処理」 シリーズ「どうなる金融〜信金再編の余波」 シリーズ「金融機関とともに地域を考える」 シリーズ「金融機関とともに東京同友会と東信協・保証協会」

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