【18.04.11】DOR124号(2018年1~3月期景況調査)速報を発表

予測通り景気低落、次期への期待あれど
トランプリスクの懸念のこる

 業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は13→3、売上高DI(「増加」-「減少」割合)は13→4、経常利益DI(「増加」-「減少」割合)は11→△1、足元の景況を示す業況水準DI(「良い」-「悪い」割合)は18→10と、その落差が12~8ですべてが悪化した。この落差は水準を画するものである。2017年に上がってきた勢いが、2018年の声を聴くとガクンと下がった感じである。

 次期(2018年4~6月期)以降は、業況判断DIが3→8、売上高DIが4→10、経常利益DIが△1→5、業況水準DIが10→12と、すべてが一定押し返す予想である。次々期7-9月期の業況判断DIも9と戻す見通し。次期の業種別の業況判断DIでは、建設業が△1→5、製造業が4→14、流通・商業が2→1、サービス業が6→12と、流通・商業以外はまだ押し戻す勢いが一定あるようだ。何故、押し返す力があるのか。例えば、製造業の受注残は5→5で横ばいであり、受注の確保が強さの根拠のようである。

 次期の見通しの押し戻す勢いがある回答は、DORの調査時期も関係があるのではないだろうか。回答時期は3月1~15日であるが、3月1日は米国が鉄鋼25%、アルミ10%の高関税を課すと発表した日だが、日本も対象になるとわかったのは3月23日である。また、3月7日に南北首脳会談、3月8日が米朝首脳会談の発表と続く。回答時期と世界的行事の発表が重なる。まだ、発表の段階であり、DORの回答が素早く反応することは無理であろう。政治経済的な活動領域には無数の予測不能な副作用が埋め込まれているし、一つの問題を解決するために政治が何かをすれば、それが遅かれ早かれ別の新しい問題を生み出す。いずれにせよ、米中貿易戦争などの不安定要因は拭いきれない。(概要一部抜粋)

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