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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2003年 1月25日号

▼ 時にはふだんかかわりのない人たちの議論を聞くのも、自分の感覚の確認などいろいろな意味で勉強になる。ひょんなことから、しばらくぶりでそんな場面を体験できた。40歳そこそこから60代初め、幹部サラリーマンらしき数人のグループ。部下の教育に始まり、小中学生の学力低下問題、そして「ゆとり教育」へと話題は移った

▼偶然そうなったのかは分からないが、ゆとり教育批判オンリーであった。いわく、鉄は熱いうちに打て論から、今までも子供の時間にはゆとりがなかったのかの疑問。子供はもっと勉強したがっている等もでてくる。要は家庭内での知的好奇心の育て方、知ること学ぶことの楽しさを体得させていない学校教育など形でないものの大切さなど、談論風発久しぶりに縦横な議論の中に身をおいた

▼実はその中でまったく別のことを考えていたのである。現場を歩かず、現物を観察しない民俗学者や考古学者がいたとしたら、その人は学者という名に値するだろうかと。かつて、どぶ板政治家という表現があった。都市の下層生活者の実態を肌身で知っている政治家ということであろう。ホームページで自己主張も結構だが、実態についての受信はどうなのか。

「中小企業家しんぶん」 1月25日号より


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