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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2003年 5月15日号

▼共同求人の季節になってきました。各地の同友会では既に第一回目の合同企業説明会が行われたことと思います。最近の景気低迷を反映して参加企業数が減少していることが気がかりです。雇用に対する考え方が変化してきたことも一因かもしれません。若い学卒者を定期採用してもすぐに戦力にならない。ならば、即戦力を必要なときに中途採用すればという意見です

▼一見効率的な人材採用のように思えます。しかし、理念や会社の基本方針を理解させることを抜きにして、本当に自社の戦力になっているのでしょうか。少なくとも会社経営のよきパートナーとしてみる基幹社員は、学卒者を採用して共に育つ“共育”を通じて経営者の生きざまを見せ、理念や経営姿勢を体得させなければなりません

▼中小企業は親父の働く後ろ姿が見える唯一の職場です。社員教育は社会人教育であり、ひいては人生教育に繋がるという自負を持って社員に接したいものです

▼過日「社員は必要な時に必要なだけ中途採用すれば良し」と言った社長の会社が倒産したというニュースを聞くにつけ、定期採用の必要性を再確認しました。地域社会とともに歩む同友会企業を実践したいものです。

「中小企業家しんぶん」 5月15日号より


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