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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2004年 4月 5日号

▼新入社員の真新しいスーツがまばゆい季節です。就職難が続き、何割かの新卒者は、やむなくフリーターにならざるをえない昨今、正規採用となった若者の胸は期待と緊張でふくらんでいることでしょう。採用側としては、育て上げた親の労に報いることも考慮したい

▼同友会の「労使見解」(中小企業における労使関係の見解)では、労使間の信頼関係を築く第1に経営者が経営責任を果たすことをあげています。企業の理念、方針、計画を明示し、社員と共にその実現に向けて最大限の力を出しあうその際大切なことは、労使双方の「わかりあう」努力でしょう。経営者は、会社の方針を個々の社員に応じて、仕事の本質を理解してもらう教育が必要です。社員も自覚的に向上心を高める姿勢で経営指針の理解につとめてほしい。特に新人とは積極的に「わかりあう」経営側の努力が大切です

▼それにしても人間社会とは「わかりあう」ことの何と難しいことか。夫婦、親子はもちろん、宗教、人種、言語、慣習等々の「違い」が亀裂を生みます。「わかりあえない」究極の悲劇がテロ、戦争でしょう。「違い」があってこそ人間。「わかりあう」努力をまず身近なところから習慣化したい。

「中小企業家しんぶん」 4月 5日号より


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