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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2004年 10月 5日号

▼経営理念は経営者の事業にかける強い思いが込められています。それは、全社一丸となる精神的支柱であり、対外的には企業の姿勢を示すメッセージでもあります

▼(株)あさひ鮨(ずし)村上力男社長(宮城同友会会員)は創業以来40年近く“安全、安心の江戸前鮨の伝統を守る”ことを信念に、事業に専心。気仙沼での開業を皮切りに一ノ関、古川、仙台と店舗を展開してきました

▼業容が拡大する中での最大の悩みは人材不足。特に店長を育てることが難しい。8年前に宮城同友会気仙沼支部誕生と同時に入会し、初めて経営指針づくりに参加、「長年求めていたのはこれだ」と心が躍りました。「何のために経営をしているのか」「地域にかけがえのない鮨屋になるには」。創業以来の理念を社会性、科学性、人間性の3分野から分析、成文化し、社員との共有に尽力

▼最近、1度退職した店長が再入社しました。他店で苦労し「あさひ鮨の本当の良さが分かった」そうです。仙台駅店の女性フロア長が、東北一円の接客コンクールで最優秀賞を獲得するなど、うれしいニュースも。「中小企業の使命は大きく儲けることよりも、社員を育て、人生に輝きを持たせることではないか」と村上氏は力説します。

「中小企業家しんぶん」 10月 5日号より


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