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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2004年 10月 25日号

▼中秋、人肌の燗酒をしみじみ楽しみたい季節である。ところで庶民の懐具合はどうか。10月14日付日経産業新聞に2つの気になる数値が報道されていた。1つは東京中央区に本部を置く「発泡酒の税制を考える会」の調査結果である

▼それによると、昨年5月の増税以降、発泡酒飲用者の24・4%が、週平均5・6缶(かん)(350ミリリットル換算)と2缶減らし、45%の人はより低価格の酒に移行しているという。1日40円強の節約ということになる。もう1つは、ビール酒造組合が発表した9月のビール・発泡酒出荷量である

▼いずれも対前年比でビールが6・6%減、発泡酒は11・2%も減少し、トータルでは8・5%減で。減少が2カ月連続しているとのこと。前者の実態傾向を示す数値を、後者の数値が現物の動きで裏づけていると読みとれる。1日発泡酒350ミリリットル1缶の飲酒をぜいたくとは言い切れまい

▼それを2回減らしているという数字である。縮める金額の小ささをどう読むべきか。同じ日、竹中経済財政担当相は10月の月例経済報告で「景気は堅調に回復」と指摘。内閣府は消費者心理を示す消費者態度指数を発表し「消費者心理が改善している」と発表している。

「中小企業家しんぶん」 10月 25日号より


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