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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2005年 9月 25日号

▼時代の転換期には、閉塞感の中にも小さな1点の光に進歩を察知した先覚の力が次々と共鳴者を生み、社会のるつぼにカオスの渦を作りだす。渦は次第にエネルギーを高め、そこに奔流の吹き出し口を創(つく)り出した者達がリーダーとなっていく。明治維新や戦後を振り返るとそう思えてならない

▼今回の総選挙だが、新人の多くは未来のリーダーとは言い難い。彼らは小選挙区で駄目なら比例区で、と言われて立候補している。目立ちたがり屋が割の良い職を選んだといえば、こちらが無知か悪口が過ぎるだろうか

▼彼らに国の行く末を思う高い志は感じられないし、公認した人間の志の貧しさ、視点の低さが気になると言ったら賛否はどうなるだろうか。地域に長年しっかりした後援会を持つ代議士先生でも、中小企業・自営業が日本経済の主役である事をご存じない方も多い。ましてやと思うのは、残念ながら杞憂ではあるまい

▼時代は人類の未来のために真の転換を求めている。地球環境保全こそ急務であり、地域づくりを進め、広く国民のくらしを確かにしながらそれに取り組める条件の確立が必須の課題ではないか。そのスタート台が中小企業憲章だというのは我田引水だろうか。

「中小企業家しんぶん」 9月 25日号より


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