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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2006年 3月 15日号

▼情報化社会といわれて久しいが、そこで問われるのは、正しい情報か、偽物の情報かを見分ける能力である。昨今の国会での珍事を見るにつけ、情報の信憑(しんぴょう)性を確認することが極めて重要になってきた。人は情報を自分に都合よく使う傾向が大きいことを心して、経営者としては、多くの情報や報告の中から自分にとって悪い情報を謙虚に受け止める姿勢が大切である。

▼社員がイキイキ働く会社、風通しの良い会社づくりをめざし、「社員と情報を共有しています」という会員企業も多くなった。そこで確認すべきことは、経営理念が確立されて社員に浸透し、経営者も社員も同じ目的、方向性で活動しているかである。そうでなければ、情報を自分に都合よく解釈して行動し、会社にマイナス効果をもたらすこともある。同友会で鍛えられた会員企業の素晴らしさは、経営者の資質向上と経営理念の大切さをしっかり押えていることだ。

▼規模は小さくとも、地域経済に無くてはならない企業としての自負を持って、経営に取り組みたいものだ。今一度、何のために経営しているか自らに問うてみてはどうか。間違っても「金で買えないものは無い」などと、うそぶくことのなきよう心して。

「中小企業家しんぶん」 3月 15日号より


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