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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2007年 12月 15日号

▼景気の後退感が広がってきた。原油や鉱物、穀物などの原料はすべて上昇した。しかし消費者物価は依然としてマイナスである。中小企業にとっては原材料高を価格に転嫁できない苦しい状態が続いている。しばらくはこの業況が続くと見てよいだろう

▼政治の世界も膠着(こうちゃく)状態が続いている。コスト意識のない政治家は早く事を処理する発想がない。国民生活に直接かかわる法案は速やかに審議を進めてもらいたいものだ。建築基準法改正で行政の打った手はちぐはぐで、建設業界の混乱は景気全体の足を引っ張るといわれる。まさに行政不況が始まった感がある

▼経営者の資質の1つに、時代の先を読む先見力が挙げられる。自社や自社の業界、商圏を分析し、地域経済の将来展望をまとめ、経営指針書の見直しに活用してみると、中小企業振興条例の必要性に気付かされる。地域の実態を一番肌で感じているのは中小企業の経営者である。さすれば、その発言が政策に反映されなければならない。政治家や行政マンに任せっ放しでは日本経済の未来は開けない。同友会会員が全国で声を上げる時代背景ができてきた。中小企業憲章制定への学習が一層深められることを期待したい。

「中小企業家しんぶん」 12月 15日号より


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