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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2009年 5月 5日号

▼戦後日本の教育実践の金字塔をうち立てたといわれる「山びこ学校」を生んだ山形県上山市の市立山元中学校が3名の卒業生を送り出し、3月末に閉校したとの報道を目にしました。貧しい農村の中学に赴任した青年教師無着成恭氏が現実の生活をありのまま綴る作文教育等を通して子どもたちに考える力、社会に対する問題意識を目覚めさせていきます

▼「山びこ学校」の卒業生佐藤藤三郎氏の答辞(1951年)を紹介したのは、中同協主催第3回全国社員教育活動研修交流会(1987年)での藤岡貞彦一橋大学教授(当時)の基調講演でした。藤岡氏は、43名の卒業生を代表して読んだ佐藤氏の答辞から、「5つのモットー」を披露。それは、「いつも力を合わせて行こう」「かげでこそこそしないで行こう」「働くことが一番好きになろう」「なんでも何故(なぜ)?と考えろ」「いつでも、もっといい方法はないか探せ」でした。(佐藤氏の答辞は本人の了解を得て『共に育つ I 』中同協発行に全文掲載)

▼藤岡氏は、このモットーが同友会の社員教育のなかで生かされることに期待を寄せました。素朴な言葉の中に込められた熱い息吹き、生きる力のたくましさが読むたびに時代を超えて響いてきます。

「中小企業家しんぶん」 5月 5日号より


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