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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2010年 3月 15日号

▼大企業の受難が続いている。大手百貨店が店舗を次々に閉鎖し、国策会社で倒産しないと思われた日本航空の会社更生法適用、世界一の自動車メーカーになったのも束の間、リコール騒動に見舞われたトヨタ自動車など。大きいがゆえに時代の変化に機敏に対応できない組織体が露呈された

▼同友会が「21世紀型企業」づくりを提唱したのが1993年の中同協総会であった。あれから17年、どれだけの会員企業が「21世紀型企業」づくりを実践して成果を挙げたか改めて自問したい。社会的使命に燃えて事業活動を行い、国民や地域からの信頼や期待に高い水準でこたえているか。この実践を積み重ね進化していけば、おのずと中小企業(地域)振興基本条例から中小企業憲章の制定にたどり着く。地域社会に無くてはならない企業体が中小企業であることが、やっと政治や行政の場で真剣に論議される時代背景になってきた

▼地域に根ざした草の根運動から新しい需要の芽を呼び起こすことができるのが中小企業である。新成長産業である環境、健康、医療、観光の分野では、多様な中小零細企業が起業し、雇用を生み出し、新しい時代を切り開くことが期待されている。

「中小企業家しんぶん」 3月 15日号より


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