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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2011年 12月 5日号

▼同友会が行うグループ討論は、参加者が自社の経験、思いのたけを話し合う中から大きな収穫が得られます。広島同友会役員研修大学でのひとコマ。あるグループ7名全員が2代目で先代は父親でした

▼先代の共通点。(1)頑固。腹の中では願っていても、子どもに「戻ってきてくれ」とは絶対言わない(2)独自の経営哲学と経営手法・技術を持っている(3)お客や業界の信頼は厚い

▼では後継者はどのように経営革新を進めるか。議論の的になったのは「労使見解」で説く、経営者は「時代の変化に対応して、経営を維持し発展させる責任があります」の項。「維持」と「発展」をどう考えるか。「維持」については「54年間赤字決算をせずに頑張ってきた」「業界の信頼を落とさぬよう仕事に手抜きしない」「雇用と納税は守ってきた」などの発言が相次ぐ

▼では「発展」をどう考えるか。売上を伸ばし、規模拡大を図ることだけが「発展」なのか。「コスト競争を強いられる下請からの脱却」「技術力を高め自社の優位性を確保」。結論は「発展」の中身をとらえ直そう。そのためには社員と真剣に向き合い、社員の考えを引き出すことに傾注しよう、でした。これこそ「労使見解」の実践です。

「中小企業家しんぶん」 12月 5日号より


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