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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2012年 3月 5日号

▼東京の新たな名所として喧伝されているスカイツリー。そのほぼ真下に(株)片岡屏風店(片岡恭一社長、東京同友会墨田支部長)はあります。スカイツリーのお膝元墨田区は江戸の伝統工芸が息づく職人の町でもあります。同店は戦後すぐに創業し、現社長は2代目

▼かつては結婚式場の金屏風、節句人形用の屏風需要が多かったのですが、同業の多くは廃業。片岡氏は装飾用、土産用(中同協も海外視察時の土産品として持参)、思い出の着物・帯を張り付ける独自の屏風を次々に開発。墨田区「小さな博物館」に指定され、6年前には東京マイスターに認定されました

▼今では地元の子どもたちや修学旅行生の職場体験プログラムに屏風制作が組み込まれ、特に「からくり屏風」づくりが大人気。区ではスカイツリー開業後は、江戸切子や屏風、皮革製造など地元の伝統工芸で「江戸の職人」体験をしてもらう修学旅行コースを準備中

▼墨田区は1979年全国に先駆けて中小企業振興基本条例を制定し商工行政のモデルとして注目を浴びました。区の産業振興会議に片岡氏も委員として参加。地元中小企業が行政と連携し新しい時代の街づくりに挑む。今後の墨田支部の活躍が期待されます。

「中小企業家しんぶん」 3月 5日号より


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