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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2017年 2月 15日号

▼暦の上では春であるが、寒い北風とともにトランプ旋風が吹き荒れている。トランプ新アメリカ大統領の発言が良くも悪くも世界中に大きな影響を与えている。国際分裂時代に入ったと言う識者もいる。保護貿易主義への大転換も予想される。日本経済への影響を注意深く見守りたい。DOR調査でも今年前半の景気は下方屈折の恐れ増すとしている。いかなる経営環境の変化にも対応できる舵取りが求められる

▼人材不足の声が全国的にあらゆる業種で起きてきた。新卒の採用難はここ数年続いている。労働力として世の中に出てくる若者の絶対数が減少する傾向に歯止めはかからない。中小企業といえども労働生産性を上げる努力を続けないと、いずれ労務倒産に追い込まれてしまう。低金利の今、労働生産性を上げる設備投資を決断することも必要だ

▼政府は労働時間短縮へと残業時間の上限設定の動きに出ている。1980年代に日本人は働き過ぎと世界から非難された。その時同友会も就業規則の改定を行う運動をした。業種によってはすぐには無理と言う意見もあったが時代の要請に応えた企業が生き残った。労働環境の改善は経営者が決断を求められる喫緊の課題である。

「中小企業家しんぶん」 2月 15日号より


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