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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2017年 7月 25日号

▼「○○さんの頭の中にみんな入ってます…」と既に退職した技術者○○さんをその都度呼び出すわけにはいきません。でも、この類いの状況は会社ではよくあること。一人ひとりの技術や才覚に頼り切っていて、企業としての蓄積や伝承がされていないのです

▼20年前は素晴らしい人材が揃っていた得意先も、トップや幹部の方々が引退するや否や、坂道を転がり落ちるように衰退していきました。人が育っていないのです。大手企業でも技術者不足が深刻なところが少なくありません。やはりノウハウの蓄積が系統的には為されていないのです

▼多くの会社がそんな状態ですので、逆に言えば大いなる差別化のチャンス。「ねらいの品質明確化」「製品仕様書整備」「金型図面最新版管理」「メンテナンス記録」等々、弊社でも10年計画で取り組むような課題もあります。しかし、取り組んだことすべてが自社の優位性として生かされて来ているのも事実。得意先でできなくなったこと、ライバル会社でできないこと。共に仕事として回ってきます。事業継承はトップだけのことではありません。10年後のための人材育成・ノウハウの蓄積に、今から経営指針に組み込んで取り組みましょう。

「中小企業家しんぶん」 7月 25日号より


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