生きる喜びを実感できる社会に~神奈川同友会に福祉部会が発足

 神奈川同友会は7月3日、「福祉部会~障害者と共に生きる会」の設立総会を開き、東京同友会から応援に駆けつけた7名の会員を含め、128名が参加しました。

 神奈川同友会では、昨年度より7回の準備委員会を開き、障害者を雇用する会員経営者の体験報告や、部会発足の目的などについて議論を重ねてきました。

 設立総会当日は、林美代子・福祉部会副会長の開会あいさつの後、橋本日吉代表理事が、「すべての人が命の尊厳を認め合い、自立して働き生活できる地域づくりを進めていきたい」とあいさつ。つづいて、神奈川県商工労働部雇用産業人材課課長の國重正雄氏より祝辞が述べられました。

 記念講演は、(株)ゴローズ・プロダクツ社長で中同協障害者問題委員長の内田五郎氏(宮崎同友会会員)が、「生きる喜びを実感できる会社づくりをめざして」をテーマに講演。内田氏は、自社で障害者と共に働く中で学んだことを、社員とのヒューマニティあふれるエピソードをまじえながら紹介。「正しい企業経営をするためには、社員一人ひとりの違いを大切にし、彼らの人間力を引き出すことが求められる。その意味でも、障害者雇用は本当に必要なこと。お互いにあてにし、あてにされ、生きていることが実感できる職場づくりが大切です」と強調しました。

 講演後、鎌倉市健康福祉部長の石井和子氏が「障害者の就労に積極的な取り組みをお願いしたい」と激励のあいさつ。グループ討論で議論を深めた後、高橋良治・福祉部会会長が、「人は皆違う。だからこそ、社員からいろいろな話を聞き学ぶことが大切。短時間でも、障害者を雇用する機会をつくってほしい」とまとめました。

 最後に、第14回障害者問題全国交流会実行委員長の望月優氏(東京同友会障害者委員長)が交流会への参加を呼びかけました。

 今後部会では、障害者を雇用する経営者やその社員の体験報告、施設・学校との懇談、障害者の家族との交流などの活動を進めていく予定です。

「中小企業家しんぶん」 2008年 7月 15日号より