2009年の活動を振り返って

リーマンショック後の一進一退を脱却~外部発信の強化で会員増強前進へ

 リーマンショックで開けた2009年もいよいよ押し迫ってきました。2010年5万名会員達成をめざしたこの1年の活動を振り返り、年度末の3月までに目標を達成しようと、松井・中同協事務局長のまとめを紹介します。

情報発信している同友会が会員増やす

 昨年9月からの会員数を見れば、全国的には一進一退を続けていましたが、やっと10月に純増93名、11月に純増201名と回復傾向になってきています。

 製造業を中心にあっという間に仕事がなくなったリーマンショックからの大不況への企業対応は、採算分岐点を下げる取り組みと、新たな仕事づくりに全社あげて取り組んでいることですが、情報を発信している企業が回復過程にあると言っていい状況を生み出しています。同様に、純増の同友会を見れば、会の内外に多くの情報発信をしている同友会だと言えます。次に純増の同友会の特徴をいくつか見てみます。

振興条例制定運動と結びついた会員増強

 過去最高会勢を更新している北海道同友会では、帯広市、釧路市、別海町に続いて旭川市、函館市、伊達市、恵庭市、根室市、中標津町、厚岸町などで中小企業振興条例づくりが会員増強でも大きな力となって進んでいます。

 秋田同友会でも、仙北市での条例制定に向けた取り組みや、会員増加を支える理事会全体の協力体制の充実が成果を生んでいます。

 石川同友会では野々市町長とのパネル懇談会の共催、かなざわ・ものづくりセミナーでの事例報告など対外発信と支部再編で活性化しています。

全国行事開催で外部発信強め、会外との連携も

 今年7月に全国総会の設営を担当した東京同友会では、全国総会に向けた力強い「中小企業立国日本」の外部発信から続けて、この秋にはリレー例会の開催などから成果が生まれています。

 10月に環境問題交流会を設営した神奈川同友会では、環境問題の切り口から神奈川県や横浜市との交流が広がり、空白地域での例会開催に地元商工会議所のチラシ無料配布などの協力が得られています。

地域再生には会員増強しかない

 長崎同友会では、商工会議所などと共催した経営革新セミナーから島原支部の設立まで、同友会の活動を内外に広げていく活動を強めています。(1面参照)

 山形同友会では、宮城や岩手に学んで農業部会ができ、県の農林水産部との懇談などが行政からの同友会ファンづくりにつながっています。また、企業訪問を徹底し、山形支部のほぼ全会員を訪問しています。

 他の同友会でも、同友会を発信できている地域では会員が増えてきています。「大きな目標をもって地域を再生するには、同友会の会員を増やすしかない」との観点から、倍増を目指している岩手同友会の気仙支部など、全国的にみても新しい支部づくりに取り組んでいる地域が大きく会員を増やしています。

役員が1名増やせば3月末達成へ

 2009年度の全国目標合計4万7020名まで、あと6194名。大きな数字ですが、全国の理事・支部・地区の幹事など役員の皆様があと1名を3月末までに増強することで達成できます。

 同友会内外への発信を強め、一進一退から今期の目標達成に向けた運動に大きく取り組むことが、いま求められています。

中同協事務局長 松井清充

「中小企業家しんぶん」 2009年 12月 15日号より