【経済データを読む】事業所数の変化を見る

 表1は2001年と2006年の事業所数の変化です(総務省の事業所・企業統計調査より)。9人以下の規模の事業所の減少が大きく、それに比べて50人規模以上の企業が増加しています。ただ2004年の簡易調査分のデータ(下記ホームページ参照)も見ると、2001年から2004年まで全ての規模で事業所が減少しています。2004年から2006年に中国輸出で伸びた企業、またその関連の情報系企業の拡大等で、10人以上の規模の企業が増加した反映と推察されます。

 次の調査結果が発表されるのは2011年ですが、1996年から2001年の時と同じように、全ての規模で減少が予想されます。さらに、4人以下の規模の事業所の減少が最大を記録することは疑いの余地がないと思われます。それは、4人以下の事業所は、10~19人の事業所と比べて廃業率で約5%高く、新設率で約8%低い状況(表2)から予想できるからです。

 個人と法人を比較すると、個人企業は396,880社12.7%減に対して、法人企業16,740社0.6%減と、その格差は明瞭です。ただし存続率には差がないので、法人数も新設企業で支えられていることがわかります。

 地方で小規模の個人企業が新設されにくい時代を迎えていると言うことができます。

※事業所・企業統計調査についての詳細は総務省統計局のホームページをご覧下さい。
http://www.stat.go.jp/data/

「中小企業家しんぶん」 2010年 2月 25日号より