障がい者雇用の促進に取り組む
大分同友会障がい者委員会では、人間尊重の経営を目指して、「障がい者と共に働き・暮らすことがあたりまえの地域・社会をめざして」をスローガンに障がい者雇用の促進に取り組んでいます。
その第一歩として、職場実習受け入れ賛同企業の登録を行い、この輪をさらに広げようと、実習賛同企業のマップの作成・公開をいたしました。公開することにより障がい者の皆さんの活躍の場がひろがることにつながると考えています。
受入れマップの作成・公開にあたって
大分同友会での障がい者職場実習は 「力だめしの場」であり、 そして 「能力・適性・可能性の発見の場」と考えています。
「場」の提供によって、障がいのある人たちの活躍の場がひろがり、さらには社会自立の実現につながっていきます。
今後も障がいの有無にかかわらず、だれもが生き生きと働ける企業づくり地域づくりに取り組むことが必要であると活動を展開しています。このマップの作成も、知的障がいのある男性が担当しました。
実習受け入れ賛同企業と実習内容
障がい者委員会では、毎年会員企業に実習受け入れの賛同を呼び掛けるとともに、特別支援学校の生徒の職場実習の受け入れを行っています。
障がい者の働く場を増やしていくには、中小企業経営者の意識は決定的に重要です。第1に障がいをもった人のことをまず知って頂くこと。第2に就業体験の受け入れなどを通じて職場でふれあうことが大事です。「きばらず・せかず・あきらめず」をモットーに挑戦しています。
2010年度は48社が登録し、職場実習の受け入れを行いました。2011年度の職場実習受け入れ賛同企業は、新しく8社が実習賛同企業に登録し、56社となりました。
作業内容はクリーニングの加工、清掃作業、パソコン作業、事務作業、介護助手、CADによる図面作成、スイーツや漬物製造、接客など多岐にわたっています。
障がい者問題委員会について
大分同友会障がい者問題委員会では、障がい者問題に真剣に取り組むことが、同友会理念を実現する企業づくりの条件と3点掲げています。
第1に「良い会社」をめざすからこそ、企業の社会的責任としての障がい者雇用を推進することが大切であること。第2に「良い経営者」をめざすからこそ、1人の人間として障がい者問題に関心を持ち、多様な命が育まれる豊かな社会づくりに取り組むこと。第3に「良い経営環境」をめざすからこそ、経済効率優先で、命よりも金という市場原理主義ではない人間性豊かな地域循環型の新しい経済社会の実現を展望できるし、それは障がい者と共に生きることが当たり前の社会を実現することにもつながること。
「中小企業家しんぶん」 2012年 1月 15日号より