全国観光フォーラムin沖縄を開催―地域・人が輝く観光の未来【沖縄】

沖縄同友会

 沖縄同友会観光関連部会「守礼ネット会」は部会設立20周年記念として、3月4~5日に、全国観光フォーラム・沖縄を開催し、132名が参加しました。

 全国観光フォーラムを沖縄で開催するのは2回目。前回は、9・11米同時多発テロによる風評被害を乗り越えることなどを目的に2002年に開催しました。今回はメインテーマを「地域・人が輝く観光の未来」とし、ここ数年インバウンドの増加などにより、全国的に好調が続く観光産業の未来を中小企業の視点から考えること、新たな企業連携づくり、沖縄観光の魅力や課題を現場で体感してもらうことなどを趣旨に取り組みました。

 1日目は、4つの分科会とナイトクルージングによる懇親会で、分科会は「観光と農水産業」、「外国人観光客受け入れと消費誘発」、「伝統産業のイノベーション」〈店舗・施設見学〉、「地域活性化と観光」〈那覇まち歩き(まちまーい)体験〉の後、報告やグループ討論などを行い、楽しみながら学びを深めました。

 ナイトクルージングによる懇親会では、「文化・芸能の島、沖縄」を体感できるよう盛りだくさんのステージが用意されました。当日3月4日は語呂合わせで(三線の日)にあたり、冒頭は沖縄の古典芸能三線演奏、その後、子どもたちによるダンスパフォーマンス、創作エイサーと続き、最後は参加者全員でカチャ―シ―を踊り、一体感溢れる懇親会となりました。

 2日目は、分科会報告や守礼ネット会で取り組んできた「いちゃりばうちなー観光研究会」報告の後、「観光産業から感動産業へ~地域・人が輝く観光の未来へ~」をテーマに、(公財)沖縄県文化振興会の平田大一理事長による記念講演が行われました。平田氏が沖縄県文化観光スポーツ部長時代にめざした「文化を基調とした地域づくり、人づくり」や、演出を手掛けてきた現代版組踊「肝高の阿麻和利」の舞台を通して、実践してきた人材育成の体験談などが具体的に話されました。講演途中には舞台を通して成長する子どもたちの姿の映像も流され、未来の人材育成のあり方について、大きな気づきが得られる内容となりました。

「中小企業家しんぶん」 2016年 3月 25日号より