愛媛労連と初の懇談会を開催―互いの取り組みを交流、「違いを認め合い、学び合いを」【愛媛】

 8月10日、愛媛地方労働組合連合会(略称=愛媛労連)と愛媛同友会とで、初の懇談会を開催しました(=写真)。愛媛労連からは、今井正夫・愛媛労連議長、後藤重人・愛媛労連副議長、堀内敏徳・松山労連議長、竹下武・愛媛労連事務局長、稲葉美奈子・愛媛労連事務局次長、近藤真紀・愛媛労連執行委員、吉田泰臣・愛媛農協労連事務局次長の7名、愛媛同友会からは平野啓三・代表理事、杉本太一・代表理事、鎌田哲雄・専務理事、米田順哉・副専務理事、大北雅浩・組織担当責任者、伊井達哉・事務局員の6名が参加しました。

 懇談会は今井・愛媛労連議長と平野・愛媛同友会代表理事のあいさつで開会。

 それぞれの活動紹介では、愛媛労連からは竹下事務局長が報告。(1)「地域活性化大運動」として、住宅リフォーム助成制度・中小企業振興基本条例・公契約の3点セットを位置づけ、グローバリゼーションから地域を守る活動を展開していること、(2)労働者の使い捨て・低賃金・格差社会への対策として実施している労働相談や労働組合の共済等の取り組み、(3)「生身の人間が働き生きる」ために、多様な働き方の実現を目指して実施している取り組みなどが紹介されました。

 愛媛同友会からはまず、平野代表理事が愛媛同友会の組織と方針について解説。続いて、米田副専務理事から、同友会運動の根本である『人を生かす経営』(「中小企業における労使関係の見解」収録)と、愛媛同友会が取り組んできたキャリア教育や中小企業振興基本条例運動、そこから発展した教材「未来デザインゲーム」などについて報告しました。

 意見交換の場では、鎌田愛媛同友会専務理事が、「労連と同友会は労働者視点と経営者視点の違いから、現状認識には多少の距離感を感じるものの親和性は高い。『良質な雇用を創出する』という目的は一致していると感じた」と前置きしたうえで、「金融問題が、雇用問題や開廃業の問題の根幹に影響している」と指摘し、実務レベルでの交流を継続していくことを提案。「違いを認め合うことが大切で、経営者は労働者の働き方、どう働けば成長できるのかを学びたい。そして、労働者には中小企業経営者の経営指針に基づく経営について学んでほしい」と提起しました。

 その後の懇親会では、「自分もしっかり勉強したい」と、今井愛媛労連議長が関連団体のえひめ労働組合共済会の理事長として、愛媛同友会に入会するなど、和やかで活発な交流の場となりました。

 ちなみに、今年1月に第1回連合愛媛と懇談会を行い、その場で杉本宗之会長が同友会入会を快諾。愛媛県内の労働2団体のトップが同友会に加盟。労使関係や働き方、人を生かす経営について環境づくりが整いつつあります。

愛媛同友会と愛媛労連との懇談会

「中小企業家しんぶん」 2016年 9月 5日号より