人を生かす経営の「真髄」を学ぶ! 経営フォーラム2016開催【広島】

広島同友会経営フォーラム2016

 広島同友会は「企業進化論Ⅱ~真髄を究めろ」をテーマに掲げ、10月7日、リーガロイヤルホテル広島をメイン会場に「経営フォーラム2016」を開催しました。

 広島県経営研究集会は昨年より経営フォーラムとして名称を変えて開催していますが、経営研究集会としては今回で30回目の節目となるものでした。

 企画準備にあたっては、全県で実行委員会を構成し、企画・分科会準備・印刷&広報・当日の設営&誘導など、支部で役割を分担し、全県あげて取り組みました。その結果、当日は535名の参加となりました。

 基調講演は、「変革と継承~『労使見解』の起草と『人を生かす経営』実践への道」というテーマで、中同協顧問・田山謙堂氏((株)千代田エネルギー相談役)と中同協顧問・国吉昌晴氏により公開対談形式で行われました。

 田山氏は、「労使見解」の起草にかかわり、そこから学んで自社の経営に生かしてきました。悪戦苦闘しながらの経営実践談は、迫力のあるもので、「同友会のめざす人間尊重の経営こそ同友会運動の真骨頂、『3つの目的』の総合実践であり、経営者一人ひとりの生きざまが問われます」という問題提起でした。

 基調講演のあと、委員会、部会、支部が担当する10の分科会に分かれ、それぞれのテーマに沿った報告(問題提起)をグループ討論で深めました。

 式典・懇親会では、16名の来賓が参加しました。

 粟屋充博広島同友会代表理事の「少子高齢化という社会構造の中、中小企業にとって人材の確保と育成、事業承継は大きな課題。本日の学びを明日からの経営に生かしましょう」との開会あいさつに続き、中下善昭広島県副知事、松井一實広島市長、波留静哉中国経済産業局長の3名からあいさつがありました。

 松井広島市長は「リーマンショック以降、経営の重点は目先の利益より企業の持続性・継続性重視にシフトしたのでは。100年を超えて存続する企業の共通の特徴は優れたバランス感覚。これに学びながら、物事を長い眼で見ていく『循環』に視点を置き、地道だが着実な行政をめざしていきます」と話しました。

 来賓あいさつの後、永年会員(30年)表彰を行いました。対象となる会員は5名、出席した(有)シーピーシー代表取締役原田修治氏、旭調温工業(株)代表取締役社長粟屋充博氏、平和情報システム(株)代表取締役宮原田雄之氏の3名に感謝状と記念品が贈呈されました。

 松野知之日本銀行広島支店長の乾杯の発声で懇親会はスタート。広島文教女子大学ダンス部の皆さんによる躍動感あふれるダンス、来年10月に福山で開催される障害者問題全国交流会2017のPRと進み、立石克昭広島同友会代表理事の手締めで閉会となりました。

「中小企業家しんぶん」 2016年 11月 5日号より