連載第4回【2019年5万名達成を】ブロックの研鑽と連帯を意識しながら躍進を!

 中同協では設立50周年となる2019年へ向けて全国会員数5万名達成を掲げています。本連載では中同協正副会長からの会員拡大に向けたエールを紹介します。第4回は湯本良一・中同協副会長(関東・甲信越ブロック担当/東京同友会相談役)です。

 中同協関東甲信越ブロックの支部長会義を7月29日、埼玉にて1都9県の同友会から60名が集まり開催しました。会員増強をテーマに埼玉の武蔵野支部、東京の中央区支部、千葉の市川浦安支部から実践報告がありました。

 埼玉の実践は、増強は同友会の運動に「かかわりたい人」を集めることであり、かかわる場をつくることが大切であると報告。東京の実践はゲストへのPRから参加、入会から定着までの筋道を総合的な仕組みとして確立することが大切であると報告。千葉の実践は企業成長の原理原則というテーマを40年変わらずに取り組んできた密度が原動力であるとしました。

 組織を主体的な層で形成すること、増強を総合的な仕組みとすること、組織の理念と実践を明確にすること、これらは企業経営においても大切であり、増強が同友会の支部活動だけでなく、企業成長の解を求めるまたとない研鑽の場であることを示しています。

 そして、ブロック内でのこうした知恵の共有は各同友会の活性化に役立つものです。

 また当日は、今年9月に茨城で行われる青年経営者全国交流会への協力や事務局長を雇い300名をめざし躍進中の栃木同友会からの紹介のお願いなど、ブロックが知恵の共有の場以外にも日常的な共助の場としての役割を果たし始めていることも実感されるようになりました。

 ブロックには大きく2つの役割があると考えます。 ひとつは、各地の実践を交流して学び、各地が自助努力において、それぞれの活性化を目指す自助と研鑽の場としての機能です。

 そしてもう1つは、各地のかかえる大小の課題や問題点を正面から見つめ共有し、議論を通して丁寧に解決していく共助の機能があります。もしブロックの会議の場で毎年、同じ悩みが語られ続けるようであれば、そこにはブロックの組織の機能不全があるのだといえます。

 5万名達成にむけて大切なことは、各地のリーダーが研鑽を重ねて確信をもって増強の旗を振り続けることはいうまでもありません。そして、同時にリーダーは組織の抱える未熟さや矛盾など内的な課題を正面から見据え、議論を深めて、丁寧に解決していくことが大切です。

 課題と矛盾は放置すれば組織の基礎を揺るがしますが、克服すれば成長の大きな伸びしろとなります。

 5万名を達成する道、それは同友会らしい議論と実践を丁寧に重ねていく道のりの先にあると考えています。

中同協副会長(関東・甲信越ブロック担当)/東京同友会相談役湯本 良一

「中小企業家しんぶん」 2017年 8月 15日号より