垣根を越えた交流が京都の未来を支える力をはぐくむ~京都同友会青年部会 地域の友好青年団体と連携

【変革と挑戦―各同友会の実践事例から】77

 京都同友会青年部会は2003年度より「京都青年団体会議」の構成団体として活動しています。「京都青年団体会議」とは京都府下の友好青年団体(14団体)が集い、「京都府内に活動拠点を置く青年団体の連携を図り、意見交換や情報交換を通してネットワークを構築し、相互理解を深めさらなる友情を確認し、各々の団体や個人が地域社会への貢献を通して、輝く京都のために活動することを目的とする」という基本理念のもと活動しています。毎月の代表者会議と、年に1度の「年年歳歳京都青年団体会議」の開催、さらに災害などの緊急時のネットワーク構築を活動内容としています。

 「年年歳歳京都青年団体会議」では毎年200名以上の参加者が集まり、年度ごとに異なる実行委員長輩出団体によってそれぞれの団体の特色があらわれる催しを行っています。著名人の講演会やグループディスカッション、スポーツを共に楽しんだり、子どもたちとの伝統産業・観光地巡りなど取り組みは多岐にわたりますが、いずれも基本理念にのっとって開催されています。実行委員を各団体から輩出し1年の準備期間を設けますので、出向したメンバーの交流は非常に深いものとなります。それぞれ活動目的の違う団体ですので、交流によって所属団体の存在意義を再認識することにつながり、逆に他団体の理念に共感し入会することもあります。

 また、2010年には、災害などによる緊急事態が発生したときに情報収集支援、物的・人的支援で、会員や被災住民の居場所の復旧・復興ができるよう、「災害緊急時等相互応援協定」を締結しました。この協定は平静時からの相互交流に、より意味を持たせるものとなっています。18年間継続する中で、会員・地域社会のために活動する青年経営者は増え続けています。

 「京都青年団体会議」は、この運動を京都だけで終わらせず、日本全体、世界へと広げることを目指して、「年年歳歳」取り組んでいきます。

「中小企業家しんぶん」 2018年 4月 15日号より