新卒の学生はどの産業に就職している?

 文部科学省が発表している学校基本調査で、新卒の学生がどの産業に就職しているのかを見てみます。

 ます2017年3月卒は56万7,763人、進学者は6万2,331人、就職した学生は43万2,333人です。正規雇用は41万3,915人で、非正規雇用は1万8,348人でした。研修医になった人が9,313人、専修学校や留学する人が5,403人、一時的な仕事に付いた人が9,183人。これ以外の者が4万9,270人います。新卒とはいっても10人に1人は、非正規雇用であったり、一時的な仕事だったり、仕事も進学もしていないということになります。

 さて、学生が就職した産業を見てみます。学生が就職する最も多い産業は、卸売業・小売業で6万8,998人が就職しています。続いて、医療・福祉で5万4,335人、製造業が5万240人と続きます。情報通信業も比較的多く3万8,719人、金融業・保険業が3万8,261人となっています。安定していると人気の高い公務員に就職した人は2万7,267人となりました。

 人材不足といわれているなか、サービス業は2万2,458人、複合サービス業が5,507人です。建設業は2万55人となっていて、公務員に就職する人より少なくなっています。農業・林業・漁業に就職した人は1,103人、他の産業に比較してかなり少なくなっています。その半数が農学系の大学からの就職でした。人材不足といわれている中で、学生の進路・就職先を知ることは重要ことです。

「中小企業家しんぶん」 2018年 7月 25日号より