県信用農業協同組合連合会と連携協定~農業法人経営塾で同友会のテキストを活用【岩手】

くずまき牛乳で乾杯

 岩手同友会と岩手県信用農業協同組合連合会との包括連携協定の調印式と経営指針成文化・農業法人経営塾の第1回目の講座が 7月30日に行われました。全国で初めてのケースとなる県信連との協定締結ですが、内容は地域経済を支える中小企業、農業それぞれの人材育成と発展を連携して実現することで、地域をよりよくしていくことをめざすものです。

調印式では同友会の3つの目的の旗を共通の思いとして中央に掲げその前でサイン。大勢の報道陣を前に岩手同友会の田村滿代表理事と県信連の菅原和則理事長が笑顔でがっちりと握手しての記念撮影と続きました。またその後の昼食会では、葛巻町産のくずまき牛乳で乾杯、岩手産の食材をすべてに使用した特製弁当をそろって味わいながら、今後の連携へ向けての互いの期待を語りあいました。

「よい経営者」を目ざして、共通の言葉で学び合う

 協定締結と同時にスタートした農業法人経営塾では、自ら手を上げた県信連の6名の農業後継者が塾生として参加。同友会からは経営指針の実践者25名が“指南役”として関わります。第1回目は今回の塾開催が「よい農業経営、よい農業経営者、よい農業経営環境」をめざすもので、同友会理念そのものであることを確認。またテキストには同友会の『経営指針成文化と実践の手引き』と故赤石義博氏(中同協元会長)の『経営理念』を使用、経営理念についての講義と2時間のグループ討論からスタートしました。

 参加者からは、「自分をさらけ出せたことがうれしい」「農業経営者の責任を初めて問われた」などの声があり、その場で30代後継者の入会も決まりました。

 経営塾は今後半年間で5回連続で開催し経営指針ワンシートを作成、その後さらに実践に向けた学びあいができるよう継続して連携し、受け皿を準備していく予定です。

「中小企業家しんぶん」 2018年 9月 5日号より