【11.01.12】DOR93号速報「駆け込み反動減から2011年初、景況悪化」

駆け込み反動減から2011年初、景況悪化

 2010年10~12月期の景況は、業況判断DIで見ると引き続き改善を見せ、水面を超えた(+3)。業況判断の内訳で「好転」(35.4%)、「悪化」(32.0%)と「好転」が「悪化」を上回った結果である。この間景況を牽引してきた業種では製造業、規模では100人以上で大きく後退という異変も見られる。
 
 次期見通しは全業種で再悪化を予想している。売上、採算DIに比べ、業況水準DIの改善が遅れており、先行きについて楽観できない要因となっている。家電エコポイント半減、エコカー補助金の終了を控えた駆け込み需要で「空前の売り上げ」も、年明け以降は停滞を余儀なくされる。政策で大きく揺れる景気に歯止めがかからない。

 業況判断など変化方向で水面に浮上しているものの、業況水準ではなお深い水面下にある。回復を牽引してきた製造業の足踏みや、100人以上規模の急後退という異変も見られることから、今後、生産の調整局面入りの可能性は大きい。価格競争は激化の様相を見せており、的確な対応が求められる。

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