政策・主張

2004年度国の政策に対する中小企業家の要望・提言

【2】 2004年度国の政策に対する中小企業家の要望・提言

3.中小企業が活躍できる環境保全型・自然再生型の維持可能な社会システム構築

(1) 環境保全・自然再生型公共事業の拡大と小規模分散型産業の推進

(1) 中小企業の知恵と人材が活かせる環境保全・自然再生型の公共事業を拡大すること。イ)コンクリートによる河川護岸工事を中止し、自然再生型の川づくりを進め、自然を復活させること。ロ)太陽光や風力、バイオマス等の自然エネルギービジネスに挑戦する中小企業を新しいタイプの公共事業に活用すること。ハ)地域の防災や雇用に貢献する地域分散型エネルギーシステムづくりやリサイクルの推進に努めること。

(2) 自然エネルギーや文化的資源など地域の固有資源の産業化・事業化に取り組む中小企業を産官学民(市民)・金融の連携で支援すること。このような新しい時代の市場創造は、環境保全、地域づくり、人づくりなど多角的な経済的波及効果を期待できる。

(2) 地球温暖化・エネルギー問題

(1) エネルギー消費の削減では、省エネ効率の高い製品の使用や、生産設備への移行を促す誘導政策とともに、流通システムや都市づくり、ライフスタイルなどエネルギー大量消費型社会となっている現状を見直し、地域分散型エネルギー政策への転換を強めること。

(2) 太陽光や風力などの自然エネルギーによる発電事業促進のための技術開発や助成制度の拡充と、電力メーカーによって自然エネルギーによる電力が安定的に買い取られるような仕組みを創設して、自然エネルギー発電事業に長期的視点で安心して取り組めるような誘発施策を行うこと。なお、「グリーン電力」制度の実施にあたっては、当該電力会社が、どのような自然エネルギー導入目標を定め、実際に自然エネルギー発電推進のためにどのような投資を行ったか、など消費者が判断可能になるように情報公開を行うこと。また、原子力発電所については、安全性や放射性廃棄物処理等において未解決の問題が大きいことを考慮して、可能な限り原子力発電に頼らない方向をめざすこと。

(3) 自動車NOx・SOx法の規制対象となる中小運送業者への支援措置(税制、買い替え融資等)を格段に強化すること。

(3) リサイクル・廃棄物処理問題

循環型社会形成を目指す一連のリサイクル法の実施にあたっては、一部中小企業に過度の負担とならないよう、生産から流通、消費、リサイクルの各段階でそれぞれにふさわしい適正コストを負担するシステムづくりへの見直しを行うこと。新たに法制定が検討されている自動車や家庭用パソコンのリサイクルシステム構築にあたっては、先行して実施されている容器包装リサイクル法や家電リサイクル法の実態を分析し、これまでリサイクル・廃棄物処理を下支えしてきた最終処分業者など各分野における中小企業の参加を求め、最も環境負荷が少なく、コストが適正分担できる地域循環型システムを検討していくこと。また、このようなシステムづくりにあたっては、リサイクルしやすい製品作りや製品の長寿命化、廃棄物の発生抑制に働くようにすること。

(4) 小規模分散・地域密着型環境ビジネスの育成と環境共生型企業への支援

環境保全型の製品開発や、ISO9000、ISO14000の取得、環境保全対策の推進など環境共生型企業づくりを進めている中小企業に対しては、技術開発や設備投資資金、さらには既存技術を組み合わせたシステムづくりについても積極的に支援すること。環境に配慮した製品の育成・需要喚起のために、イ)リサイクル品の品質保証を行なう規格の整備、ロ)リサイクル品を事実上閉め出している既存の規格・慣行の見直し、ハ)環境に配慮した製品の競争力を高めるための資源大量消費型製品へのペナルティ(制裁金)などの措置を講じること。また、地域内資源循環や、究極的に廃棄物をなくすゼロエミッション型環境ビジネスを推進する地域ネットワークづくりを支援すること。

(5) 地球環境保全と農業の保全

日本は、1997年に開かれた地球温暖化防止京都会議の議長国として、京都議定書を批准し、二酸化炭素削減に向け率先して取り組むこと。また、各国で行われている公害防止のための技術支援や、砂漠緑化や森林の回復などの環境修復の支援を行うとともに、その支援を積極的に行っているNGOなど民間団体への支援にも力を入れること。日本企業による「公害輸出」や環境破壊型「開発」を行なわないような国際社会に通用するルールづくりを強力に推進すること。国内の地域開発にあたっては、計画段階からその地域の中小企業や住民に対する十分な情報開示のうえで参加をもとめ、生態系や自然環境の保全、地域の生活環境、歴史、文化との調和をはかりながら、長期的視点で進めること。また、食糧自給率を高めるため、安全で健康な食べ物を供給する日本農業の健全な発展を図ること。地域づくりでは、農業が、治水や地域環境保全にも役立っていることを考慮し中小企業が主役になる計画にすること。

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