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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2004年 5月 5日号

▼古来端午の節句と呼ばれていた5月5日を子供の日とし、国民の祝日と定めたのは1948年。この日は、子供の健やかな成長を願い、成育環境を整える大人の責任を自覚する日でもあります

▼地球全体に目を向けると子供の安全、安心な生活はイラク情勢をみても確立されているとはいえません。日本ユニセフ協会によれば、5歳の誕生日を迎えることなく疾病等で命を失う子供が年間1100万人、小学校に通えない子供は1億2100万人もいます

▼日本でも幼児の虐待、養育放棄事件はあとを絶たないが、まだ例外的ケースといえます。問題は「豊かに見える」環境が子供たちの「人間としての豊かさを育む」条件を満たしているかどうかです

▼1つの事例ですが、先般もイラク人質事件をめぐって多くの論評が交わされました。危険を承知しての行動、多くの人に迷惑をかけた責任はどうとるのか厳しい批判もあります。しかし、そもそもイラクの今日の事態はなぜ始まったのか、その根源を問う問いかけが少ない

▼若者たちの使命感はむしろ人間の本源的意志の発露。人間らしく生きようとする若者に寛容な社会こそ、子供の健全な成育環境につながる。大人の責任は大きい。

「中小企業家しんぶん」 5月 5日号より


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