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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2004年 7月 25日号

▼民主党の躍進ということで参議院選挙は終わった。憲法論議やイラク派兵、年金や景気の問題、雇用・収入・老後の不安解消など、問題山積なのに論戦はむしろ低調に過ぎさった。選挙前日にラジオで投票に行くかどうかの街角インタビューがあった

▼若者の多くは「いかない」。理由は「政治が分からない、関心がない、魅力的な政治家がいない、日常生活に関係がない」。直接自分に降りかかる火の粉以外はそれこそ関係ないという感じ。何か一生懸命になることがあるかと聞きたくなる。戦争反対を明言するのは、戦争の惨状を実体験した老人たちに多かった

▼民族性か、教育なのか、政治の中身なのか。1つには、選挙をイベントと履き違えている一部の大人の責任であるかもしれない。日ごろ感じている問題と選挙は別で、義理や地縁で選挙応援している例は多い。実際の政治の中身は4の次、5の次ということか

▼選挙は選挙として終わったあと、ところで自分の持っている問題はどうするかとなる。なるほど、これでは政治と日常生活とは関係ないということになる。物事や筋道を真剣に考える姿勢や文化を創(つく)りたいものである。滝壷に落ちかかってからでは手の打ちようがない。

「中小企業家しんぶん」 7月 25日号より


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