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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2004年 8月 5日号

▼毎年7月に開かれる全国事務局員研修会の第1講は地元会員の経営体験に学びます。今年は千葉同友会の石戸孝行(株)京北スーパー相談役。テーマは「売れるものを売らない我慢、売れないものを売る信念」

▼氏は40年前柏市で最初のスーパーを開設、まもなく大手の出店が相次ぎ日本一の激戦地になります。どう生き抜くか。到達した結論は「何のために当社はあるのか、ポジショニングを明確にしよう」。経営理念の確立です

▼食品販売は健康を売ること、お客様に健康になってもらうことが当社の使命。生鮮食品は産地に足を運び、安全を確かめ、契約栽培へ。食品情報は丹念に入手、分析し先手対応。BSE、鳥インフルエンザも被害を受けずに済みました

▼大手との対抗手段の1つがチラシを出さないこと。価格競争ではなく、顧客との信頼関係で固定客を増やす。店には意見箱があり、回答は店内に貼り出す。「お客様の意見や苦情は宝の山」とのこと

▼受講生の感想「お客様が得をし、そのごほうびが利益との発想こそ理念型経営の典型」「環境保全にも努力し、ちょっとの違いの積み重ねが選ばれる店となっている」。同友会のめざす企業像が豊かにふくらむ研修となりました。

「中小企業家しんぶん」 8月 5日号より


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