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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2004年 9月 5日号

▼アテネ五輪報道の陰に隠れがちであった今夏の高校野球は、決勝戦で最高の盛り上がりを見せた。逆転、逆転、また逆転。優勝旗は「まさか」の駒大苫小牧へ

▼北海道は積雪寒冷地としてのハンディがある。冬季間の練習不足は避けられない、が常識であった。「1回戦ボーイ」と揶揄(やゆ)された時代もあった。屋内練習場等の設備が整ってきたこともあるが、雪中での独特の練習法をあみ出す工夫の積み重ねがあった

▼それ以上にハンディをものともしないたくましい精神力に敬意を表したい。大人はとかくできないことの言い訳をしがちだ。大切なことは、いかなる悪条件のもとでも困難を克服しようという熱い心と科学的な方針ではないか

▼それにしても、済美(さいび)チームの健闘も見事。打たれたら打ち返す。最後の最後まで勝負をあきらめない不屈の闘争心。両チームの若者の姿に、自らの青春時代と重ね合わせつつも「青春とは心の若さである」と奮い立った万年青年もいたのではないか

▼野球はチームの総合力の発揮がカギ。監督は選手の自主性を相乗的に高め、集団のパワーとして爆発させる。信頼という人間関係の基本が大切であろう。ここでもリーダーの人間力が問われるようだ。

「中小企業家しんぶん」 9月 5日号より


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