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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2004年 10月 15日号

▼オリンピックにわいた暑い夏が終わり、9月に入るとプロ野球のスト問題が日本中の話題の中心になった。結果としては選手会側がストに突入したが、世論はストもやむなしと選手会を多数が支持した

▼あるオーナーによる「選手ごときが…」の時代錯誤の発言で、ファンからの猛烈な反発を招いた。プロ野球経営者の古い経営体質が明らかにされた。70年間の歴史で初めての出来事であった。伝統の上に胡座(あぐら)をかいて経営革新の努力を怠っていたツケと言えよう。久しく労使交渉の決裂などというニュースが無かっただけに、改めて労使のあり方を考えさせられた

▼その点、同友会には「労使見解」がある。いかなる企業体も、経営する人とその組織で働く人で構成されており、両者がいがみ合っていてはよい経営はできない。両者のコミュニケーションをよくして、労使一丸で経営にあたることが大切と教えている。そのためには経営理念を労使が共有することが必要である

▼経営者が最初に取り組む大きな仕事は、経営指針作りである。何のためにこの会社を作ったのか、何のために経営をするのか、だれのための会社か、もう1度、自社の存在理由を問うて見る機会にされてはいかがか。

「中小企業家しんぶん」 10月 15日号より


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