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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2005年 2月 25日号

▼地球温暖化ガスの排出削減を先進各国に義務づける京都議定書が2月16日に発効した。日本は90年比6%(その後排出量が増えたため2003年度比は14%)削減を義務づけられる。発効前日の新聞では各社ほぼ一様で「環境税で綱引き。排出量抑制決め手なし」であった

▼環境税で国内の生産活動を抑えても、海外移転をすれば排出量はむしろ増えるというのが経団連の見解だが、さらに空洞化を進めるぞという脅かしに聞こえなくもない。一方、京都で採択されたにかかわらず、その日本が未達成ならメンツ丸潰れという意見も根強い。体裁だけは重んずということか

▼5つの提案をしておきたい。1つは世界排出量の25%も占めるアメリカに批准国加盟を強く働きかける事。2つ目は途上国に進出した多国籍企業の排出分は事実上の原籍国排出分とする事。3つ目は自動車排気ガスの徹底した削減。4つ目は大幅な自然エネルギーの利用促進を図る事である

▼さらにはオフィス・家庭での省エネを強力に推進する事。74年の総需要抑制政策の時は、小学生まで電気を消し歩いた。みんなで渡れば恐くないというが、環境破壊は渡った先が死の淵である事を忘れてはいけない。

「中小企業家しんぶん」 2月 25日号より


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