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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2007年 5月 25日号

▼この季節、桜が終わっても、次々と花の話題が途切れることがない。見事な芝桜の丘が増え、藤の名所も多い。藤は老木ほど花房が長いのか、藤棚の下にたたずむ人の顔が半ば隠れて幻想的でさえある

▼日本は平和だなあ、ありがたいことだと深く感じるのは、テレビを見ていて海外の殺伐としたニュースの多さに眉をひそめる時である。自爆に巻き込まれた多数の死者が毎日のように出ている。大学やくらしの場で銃の乱射が起きる。戦争状態の地域があり、ちょっとしたことで内戦状態が惹起する

▼そんな中、日本では改憲を問うための国民投票法が5月14日に成立した。首相は9条変更と軍創立に一直線という雰囲気だが、それで本当に日本と世界の平和に直結するのだろうか。法成立後の市民のアンケートを見ても、ねじれ現象が目立ち、国民的議論の不十分さを強く感ずる

▼ブッシュ政権を支持しているのは30数%の米国民である。アジアは総じて日本に不安感をもっている。それらを念頭に、世界平和と地球環境保全に真に貢献できる政治と国のあり方を深く議論できれば、国民自らの力で真の国民主権の確立と民主主義の成熟を実現するチャンスになるかもしれない。

「中小企業家しんぶん」 5月 25日号より


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