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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2007年 6月 15日号

▼同友会が重視している経営指針作り運動は、各同友会で指針作りの委員会や研究会が作られるなど、着実に前進している。経営指針作成で経営を劇的に変革した会員企業も多数生まれてきた

▼ここで注意すべきは同友会らしい経営指針作りである。「労使見解」をベースに理念や方針が作られているか。作ったものをオープンにして会員同士で評価してもらっているか。中小企業家の欠点である自己中心で、独善的な物の考え方をチェックしてもらえる仕組みが重要である

▼中小企業は自分のためか、せいぜい家族のために起業した場合が多い。いわば生業である。しかし他人を雇用して経営の舵取りをすることになれば、社員の人生を預かることになり、「労使見解」の精神の理解が不可欠になる。ここを押さえない経営指針作りは同友会らしさが欠落する

▼経営理念を社員に浸透させるにはどうしたらよいかという質問がよくある。社員を経営のよきパートナーと位置付けてない、経営者のためのみの理念では社員の心をとらえられない。指針作りも大変だが、経営理念や経営方針を社員に浸透させ、実践していくことの方がより難しい。ここで社員「共育」の必要性が生まれてくるわけである。

「中小企業家しんぶん」 6月 15日号より


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