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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2009年 3月 15日号

▼景気の悪化に歯止めがかからない。米国もEU諸国もBRICs諸国も不況からの脱出に国家が大幅なテコ入れを行っている。つい数年前、新自由主義が掲げた理念とは逆方向である。経済運営は人の営みから導き出されるから、自然科学のように定理や公式に基づく解は得られないということか

▼この世界同時不況からの脱出は国家の力を頼る以外に方策が無いようだ。それにしても、わが国の政治の体たらくには歯痒い思いを抱くのは筆者のみではないだろう

▼日本経済は米国に依存しすぎていた。輸出産業に依存しすぎていた。経済評論家は結果を見てからの批評である。経営者から見れば「分かっちゃいるけど止められない」。依存症は、国内産業で言えば公共工事依存である。小泉内閣以来、予算は年々削減されても公共工事への期待は減っていない。会社で言えば交際費依存。景気が悪くなると一番初めに締め付けられる。高級の飲食業では客が減る

▼個人消費でみれば女性依存。百貨店やスーパーの売上の変動は女性の消費心理で変わるようだ。個人で言えばアルコールとニコチン依存。依存症から脱するには、同友会でいう自主、自立の精神との関係で考えてみてはどうだろうか。

「中小企業家しんぶん」 3月 15日号より


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