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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2009年 4月 15日号

▼春の訪れとともに気分も晴れやかになるのが常だが、今年は経営者にとって重苦しい春ではないか。昨年の「リーマンショック」による金融不安、11月の「トヨタショック」による大幅減産が日本経済の根底を揺るがし、今なお悪戦苦闘が続いている。オイルショックや90年初頭のバブル崩壊後の不況を何とか乗り切ってきたベテラン経営者にしても、今度ばかりは活路が見出せず苦難の毎日が続いているようだ

▼09年1〜3月期のDOR(景況調査)では、調査開始以来、最悪の水準となった。景気を牽引してきた製造業が悪化の筆頭となっており、ものづくり日本の産業構造の根底が揺らぎ始めたと思わざるを得ない。輸出偏重、アメリカ経済への過度の依存など原因はいろいろあろうが、内需を中心にした産業構造への転換が必至の状況になってきた。中小企業を中心にした地域循環型の内需拡大政策が望まれる

▼そこで、同友会が推進してきた中小企業憲章や中小企業振興基本条例の必要性が喫緊の課題となってくる。すでに中小企業憲章草案が提案され、活発な論議が始まった。社会に雇用と富をもたらす者は企業家であるとの自負をもち、難局を乗り切っていきたいものである。

「中小企業家しんぶん」 4月 15日号より


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