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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2009年 5月 15日号

▼景気は依然として厳しい状況が続いている。実体経済の柱であった自動車、電機、機械産業等が軒並み赤字決算を発表し、来期の見通しも暗いものとなっている

▼100年前にT型フォードが大量生産によって大衆化した自動車は、多くの雇用を創出した。同時に多くの部品を供給する多数の企業を傘下にしてピラミッド型の1大産業として成長発展してきた。そこで働く社員は中産階級として生活の安定を得ることができた。その象徴であるアメリカのビッグ3がいずれも企業の存続が危ぶまれている。大きな時代の変化が歴史ある大企業も飲み込んで変革を迫っている

▼中小企業は日本の国内だけで営業しているから世界とは関係ないと言っていた時代は過ぎ去った。経済がグローバル化した今は、大なり小なり影響がある。中小企業経営者は、情勢を読み取る能力が問われる。情勢判断を誤れば自社の経営が立ち行かなくなる。そこで時代の変化に敏感に対応するため経営指針の見直しが必要になってくる

▼今回中同協から発行された「企業変革支援プログラム」は、自社の状態を自ら診断できる優れものである。この不況を乗り切るために多くの会員が利用されることを願望する。

「中小企業家しんぶん」 5月 15日号より


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