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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2011年 10月 15日号

▼東日本大震災から7カ月。一部の産業では震災前の生産体制に復活し、増産体制に入ったという企業も出てきた。一方で依然として設備の崩壊から立ち上がれず企業活動が遅々として進まない企業も多くみられる。すべての企業が一刻も早く経済活動ができるように願うばかりだ。政府の第3次補正予算が速やかに提出され、国会審議がスムーズに行われることを望みたい

▼世界経済も変調をきたしている。米国もEUも共に金融に不安があり、ドルもユーロも安く売られ、相対的比較で円が買われている。その結果円高傾向に歯止めがかからず輸出産業にとっては苦しい経営を強いられている。経営とは環境への適応業だと言われるが、いつの時代も世の中は変化の連続である。10年前を思い起こせば、前年からの大型倒産に続いて世界的なIT不況に襲われ、米国では9・11のテロ事件が勃発している

▼そんな中でわが国では中小企業の金融が貸し渋り、貸しはがしにあって大問題となり、同友会も全国で金融アセスメント法制定を求めて署名運動が始まったのである。経営者が自分たちの経営環境を良くするために立ち上がった記念すべき年であったことを記憶に留めてほしいものだ。

「中小企業家しんぶん」 10月 15日号より


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