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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2013年 8月 15日号

▼たまたま機会が有って福島県の南相馬市、浪江町、飯舘村に入り地元の同友会会員と懇談することができた

▼南相馬市では20km、30km、30km圏外と3区分され20km圏内の人は未だ避難生活をしているが昼間は入ることができるとのこと。30kmとその圏外の人は通常の生活をしている。人口も7万人いたが避難をしたときは2万人以下に激減するも現在は5万人に回復してきた

▼しかし、子どもを持った若い夫婦はなかなか帰ってくれないとのこと。経済活動は回復してきたが求人しても応募者が少なく、人手不足は深刻で社員が集まらなくて開店できない店も少なくないとのこと。恒例の相馬の野馬追祭りは今年も盛大に開催され、勇壮な武者姿で甲冑競馬や神旗争奪戦が繰り広げられた

▼浪江町は今回、昼間の時間帯に町より許可を得て入ることができた。これも同友会のお蔭である。津波で荒らされた海岸地域は3・11から時間が止まったかと思われるように民家は流され、船が陸に打ち上げられたままであった。原発事故によって震災の復旧作業は未だ手つかずの現実をまのあたりに見た。マスコミ報道ではつかみ得ない実相をこの目で確かめることが大切だ。

「中小企業家しんぶん」 8月 15日号より


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