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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2015年 9月 15日号

▼アフリカや中東地域から欧州に向かって国境を超える難民の数が激増している。グローバル化の時代が来て久しいが、人が不法に移動する陰には先進国と後進国との格差問題が内包されている。貧困や戦乱から逃れるために人は新天地を求めて移動するのであろう

▼それに比べてわが国では人手不足が深刻で外国人労働者受け入れ拡大の議論も始まっている。建設業界から始まり外食産業、医療、介護、そして製造現場でも人手不足が深刻化している。失業率が3・5%台を切ると、ほぼ完全就業状態との説もある

▼来春の新卒採用では参加企業が増え、参加学生は減っている。人気の金融業界の求人倍率は6倍、不人気のサービス産業は0・1倍程度という極端な格差も起きている。一方、お隣の韓国では大学卒業生の50%は就職できない状況という。中国も毎年卒業する大卒者700万人の20%が就職できなくなってきた

▼企業は人で持つと言われるが社員の採用と教育が継続して行われなければ人は育たない。同友会では「労使見解」という人を生かす経営こそ企業を維持し発展させる原動力だと教えてくれる。経営者も社員も人として立派に成長できる企業風土を作りたいものだ。

「中小企業家しんぶん」 9月 15日号より


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