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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2015年 11月 15日号

▼収穫の秋を迎え各地で伝統のお祭りが開催されている。お祭りなどの地域の伝統と文化を守っていくのは地域に根付く中小企業家が中心になっている。地域の人々からあてにしあてにされる存在感のある企業家でありたいものだ

▼経営者には現象の裏にある本質を見抜く洞察力がなくてはならない。連日マスコミで報道されている旭化成建材の杭打ち工事のデータ改ざん事件をどう見るか。昔は本工事前に何本かの試験杭打ちをして実測し、それに合わせて杭の長さを決めていたという。それが昨今の工事費用のコストダウン要求に対応して実測を十分やらず省略するようになってしまった

▼図面通りにやればそれで良しとして現場で起きた誤差はデータの改ざんで帳尻を合わせるという工事習慣病にかかってしまった。どうやら今回の事件は旭化成建材だけの問題ではなさそうである

▼東アジアでは米国と中国の海洋覇権の対立が起きてきた。米・中の冷戦が始まった感があるがどうなるか? 米国では既に先端技術や特殊部材の中国輸出を禁止している。表面は友好を演出しているがその裏で何が起きているか注意深く見守ることが大切だ。中小企業も海外情勢を見る目を養いたいものだ。

「中小企業家しんぶん」 11月 15日号より


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