コラム「円卓」のバックナンバー

▼国際的なテロ活動や中国経済の減速と軍事拡大の不安な動きを見ながら新しい年を迎えた。日本では2017年4月からの消費税10％への増税と軽減税率導入が決まった感がある。食料品を扱う中小企業にとっては経理処理に手間が増えることになる。政府は減少分の財源を明確にせず決めてしまった。「社会保障制度との一体改革」もどこかへ飛んでしまい政局がらみで決まってしまった

▼新年にあたり自分の人生計画を1年、5年、10年の期間で考える時間を持ちたいもの。経営指針で長期、中期、短期と会社の計画は立てるが経営者自身の人生設計ができているかどうかである。2017年は団塊の世代が70歳を迎える年と言われる。いよいよ後継者問題は現実味を帯びてくる

▼しかし後継者選びはそんなに簡単ではない。優秀な社員から選ぼうとすれば採用時から20年はかかるであろう。しかも強靭な経営体質で個人保証なしに銀行借り入れができる企業にしておかなければならない。法人と経営者の関係の明確な区分・分離をするには時間がかかるし、企業は利益を出し続ける体質を持たないといけない。同友会の目的の実践には長期の人事戦略も必要ということだ。

「中小企業家しんぶん」 1月 15日号より