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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2016年 5月 25日号

▼「天は自ら助くる者を助く」という自助努力の精神は、同友会発足の時からの伝統。今も「自主・民主・連帯の精神」という形で会運営や企業づくりのさまざまな場面で息づいています。この「自助努力」の対極にあるものの1つが「他者依存」。仕事がうまくいかないのは「人のせい、周りのせい、会社のせい」としてしまうマインドです。労使を問わず、こうした傾向性はごく一般的に根強くありますので、相当な覚悟を持って自ら取り組まない限り払拭することは難しいようです

▼たとえば、会社の中でも同友会の運営においても、一部の人だけが一所懸命に頑張っているケースはよくあります。本人が一所懸命にやればやるほど自他の温度差が広がっていく。「俺がこんなに頑張っているのに…」と周りを責める気持ちもますます強くなってきます

▼しかし、その温度差を誰かが埋めてくれることは絶対にありません。結局は自分が「埋める努力」をするしかないのに、それを一切せずに愚痴を言い続けている。最後まで「人のせい」です。これって典型的な「他者依存」ではないでしょうか。一見「自助努力」でも実は「他者依存」に陥っていないか、改めて見つめ直してみたいものです。

「中小企業家しんぶん」 5月 25日号より


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