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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2016年 11月 5日号

▼同友会の前身は「全日本中小企業協議会」(1947年設立)で、戦後の中小企業発展の道をさぐり、自主的な中小企業運動を展開しました。一方で運動において「中小企業独善主義」や「会議主義」、「技術偏重主義」が誤りであると指摘。『中同協30年史』を読んで、今に通じるこの3点にドキッとしました

▼たとえば「中小企業独善主義」。経済民主化で日本に大企業が存在しなくなり、経済再建と生産増強は中小工業のみによってなされるという主張で、「中小企業唯一論」のような発想は要注意

▼また「会議主義」は、「行政機構の中に、我々の代表を送り込めさえすれば、中小工業の再建を期し得られると過信」し、「その結果独善的官僚とそれへの屈従とを結果付ける危険性がある」と指摘。独自の見解と立場をわきまえずに参画することの怖さを強調

▼「技術偏重主義」は、「中小工業の存在と発展の基礎条件をもっぱら生産と経営の技術の良否の範囲にのみ求めようとしている」ことで、「政治と経済の民主化と関連して考えなければならない」と。現在であれば不公平な税制や不公正取引の是正へ向けた運動も必要ということ

▼歴史に学ぶことは教訓を未来に生かすことと再学習しました。

「中小企業家しんぶん」 11月 5日号より


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