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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2017年 3月 25日号

▼「関心を持ってくれていたことがホントにうれしかったんです」と、パートさん。会社の慰安旅行で聞いた話です。現場で立ち話をした時にその人から聞いた設備の不具合を、次に通りかかったときに「あれ、どうなった?」と尋ねたときのこと。こちらからすれば、日常の1コマで特別な記憶に残る場面ではありません。しかし、そのパートさんにとっては大げさに言えば「一生涯忘れないような出来事」だったのかもしれないのです

▼私たち経営者の言動の与える影響力はきわめて大きいものがあります。伝えたことが社員にとって「一生の宝物」になるかもしれないし、逆に「一生癒えることのない傷口」になるかもしれません。そうした重みを、私たちはどれほど感じながら日々の経営にあたっているでしょうか?

▼昨年亡くなられた中同協前会長の赤石さんが、会長退任のごあいさつの時に「同友会は人間としての生き方を問われる運動だということに気づいてから、おろそかにできなくなった」と話したことが今も頭をよぎります。限りなく影響力の大きい私たちだからこそ、自分自身の考え方や思い、発する言葉、そして行動について厳しく自己チェックしていきたいものです。

「中小企業家しんぶん」 3月 25日号より


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