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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2017年 4月 15日号

▼春爛漫の季節となり、恒例の入社式が全国で開かれている。一方、若者の採用がまことに難しい情勢が続いている。中小企業では計画通り採用ができなかった企業の方が多かったのではないか。この現象はまだまだ続くとみるか、いや2020年のオリンピックまででその後は人余りの時代がくるという説もある

▼2月の完全失業率は2・8%まで下がり、有効求人倍率も四半世紀ぶりの高水準である。完全雇用の状況が生まれている。労働市場が急速に引き締まっているのは15〜65歳の生産年齢人口が年平均で50万人も減っていくことが大きな理由である。企業の維持発展の根源は人にあることを肝に銘じて若者が来てくれる会社づくりをしなければならない

▼日銀短観によれば大手製造業の景気は回復しているが、中小企業は円安で原材料が値上がりしていることと人材不足で人件費の負担が重く収益を圧迫しているようだ。中小企業と言えどもITやAI、ロボットの導入など労働生産性をあげる技術革新に取り組まなくてはならない。これを使い切っていくのも若い人材である。サービス産業も人海戦術だけでは戦えない時代が来たことを認識しなければならない。

「中小企業家しんぶん」 4月 15日号より


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